欧州連合(EU)の証券規制当局は8日、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)を個別で検証して証券売買として規制していくかどうか見直していく方針を示した。ロイターが同日8日に報じた。

欧州証券市場監督局(ESMA)のSteven Maijoor局長は、一部のICOは特定の規制の枠組みの中に置かれている金融商品に似ていると、欧州議会の経済問題委員会に対して語った。

「今後課題となってくるのは、現在規制の外にあるICOをどうするのか、ということです。当局でしっかりと評価し、年末までには報告する予定です。」

ESMAによって発表された「2019 Annual Work Program(2019年の年次活動計画書)」によると、来年は仮想通貨を含む金融革新を中心とした活動に約110万ユーロ(約1.42億円)もの予算が組まれているという。さらに、同計画書では監督局の来年度目標として、「新規または革新的な財務活動の規制に対し、協調的なアプローチを獲得すること」と記載している。

規制当局は、EU機関、市場参加者、一般消費者へ向けたアドバイスを作成するつもりであるとも述べているが、具体的な内容は述べていない。

参考:Reuters