Britain+Exitの造語であるBrexitと呼ばれるイギリスのEU離脱が決定したことで数多くの問題が見受けられるが、その代表的なものの一つがアイルランドの国境問題であると言われている。

いわゆるイギリスと言う国の正式名称が「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」と言われるように、歴史的経緯からアイルランド島は大部分がアイルランドの領地である反面、北部の一部をイギリスが所有しており、500kmに及ぶ国境線を共有している。

アイルランドと北アイルランドでは別の国という形になるが、これまではEUという枠組みの中で許可されていた諸々のことが、Brexitにより厳格化されることは避けられず、これらの問題が多岐にわたることから解決困難であると言われている。

この度、そのうち流通に関する問題はブロックチェーンで解決する可能性があるのではないかと、英財務大臣のフィリップハモンド議員が発言した。ブロックチェーンについての専門家ではないと前置きした上での発言のため良く練られたアイデアではないものの、実現性へ期待を寄せているようだ。

コモンウェルスアリババIBMといった大手でもサプライチェーンへのブロックチェーン活用の実証実験が実施されているが、企業レベルではなくスペイン中国の公的機関でも事例が増えてきているのが現状だ。また、イギリスにおいても食品基準庁がブロックチェーンの試用をしている。同技術が万能と言えば拡大解釈かもしれないが、今後の技術発展を見守りたい。

参考:REUTERS, WEDGE Infinity