スペインの大手銀行ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)の取締役会長であるFrancisco Gonzalez Rodriguez氏は、CNBCとのインタビューで仮想通貨は「素晴らしい」と高く評価する一方で、「まだ未熟である」と語った。

「仮想通貨は完璧。しかし、今は悪い目的のために使用されているので注意する必要がある。ブロックチェーン、分散型台帳の技術も完璧で、非常に大きなツールである。ただし、理解する必要がある。不正が行われている部分については特にだ。」

仮想通貨は、現在の経済システムと非常に相性が良いが、その匿名性から犯罪目的の使用にも向いている点をGonzalez氏は問題視した。また、BBVAのCEOであるCarlos Torres氏も、「技術は成熟しておらず、課題は多い。」と未熟さを指摘した。

BBVAは19世紀末にスペイン北部で設立され、2017年の資産価値でみるとスペインにおいてサンタンデール銀行に次ぐ2番目の規模を持つ銀行だ。今年4月には、世界の大手銀行の中で初めてブロックチェーンを使ったローンを開始し、同月にはこの技術を使ったローン(約98億円)を発行している。

また、BBVAのみならず多くの金融機関に共通してブロックチェーン技術の採用については非常に寛容的であるが、仮想通貨に対してはそのポテンシャルを認めつつも慎重な姿勢を見せているのが現状だ。不正・犯罪防止のため規制など法整備が急がれる。

参考:CNBC