近年の仮想通貨市場の変動は両極端で、過去最高値に達したと思えばその後は70%以上の下落をするなど、激動を見せてきた。このような予測不能な価格変動が投機的なトレーダーを悩ませているが、16日、2名の仮想通貨関連企業の幹部がBloombergに登場し、仮想通貨市場に対して強気な姿勢を示した。

デジタル資産管理会社BitwiseのHunter Horsley氏と、ベンチャーキャピタルBlockchain CapitalのSpencer Bogart氏だ。

まずBitwiseのCEOのHorsley氏は、多くの投資家がSECに対しウィンクルボス兄弟が申請していたビットコインETF(上場投資信託)や、VanEck・SolidXによるビットコインETFの申請を拒否したことに対し、過度に反応してしまったことを認識し始めている可能性があると指摘した。

さらにBlockchain CapitalのBogart氏も、米国の証券取引所はSECの懸念を遵守し始めたため、規制機関は「これらのことを否定する理由がなくなっている」と指摘し、Horsley氏の声明に同調した。

さらにBogart氏は、初期段階の業界というのは、特定のテクノロジーやネットワークの適切な価格を示そうとすることで大きな価格変動を経験する傾向があるため、現在仮想通貨市場で見られるボラティリティはさほど問題ではないと説明した。

BloombergのホストであるEmily Chang氏に、業界の関心レベルについて問われると、BitwiseのHorsley氏は以下のように答えた。

「ここ数ヶ月の間で、私たちは月に数百万ドルという資金を調達した。この期間で分かったこと、それは“今月は先月よりもさらに多くの資金が集まりそう”ということだ。まだ人々には大きな関心があり、タイミングについてはとくに関心を持っている。彼らは何かをしたいと思っているが、いつかが分からないのだ。」

Horsley氏はさらに、Bitwiseがこれまで話してきたヘッジファンド、年金基金、ファミリーオフィスといった500を超える企業の75%が仮想通貨に資本分配をすることを検討していると説明した。また、こういった企業は、実際に手を出す前に仮想通貨について勉強し、慣れておく必要があると述べた。

Bogart氏は、ブロックチェーン関連のソリューションの開発に積極的な開発者や、業界の背後に立っている機関など、他の基本的な指標に関心があると言う。ゴールドマン・サックスの仮想通貨取引デスクなど、デジタル資産に投資したセキュリティ関連のファンドの保管ソリューションを例にあげた。

さらにBogart氏は、2017年に見られた価格の高騰は明らかに持続不可能であったため、仮想通貨市場が不況に陥っている現在の状況は非常に納得がいくし、道理にかなっていると言う。Horsley氏もこの点については同意見のようで、仮想通貨・ブロックチェーン関連の世界的な展開は、インターネットのように10年以上かかる可能性があると付け加えた。

「全体の時間というのが最大の追い風だ。伝統的な金融業界の中核から外に出てきている市場だと思われがちであるが、これは直接中核に向かっていると私は考えている。」

Bogart氏は仮想通貨市場は現在どこにあるのか、将来どこへ向かうのかについての見解を述べ、インタビューを締めくくった。