ブリュッセルにある富士通のブロックチェーンイノベーションセンター(BIC)で研究された、わずか5日間で実行可能な製品の開発を可能にするフレームワークが発表された。

フレームワークの中核となるのは、ブロックチェーン技術やその他の分散型台帳技術に基づくビジネスアイデアを顧客と協力して作成していく点にある。ビジネスプロセスにおいて本格的に実装する可能性のある箇所を特定することを目標とし、概念実証の前にブロックチェーンプロジェクトの多くが陥りがちな落とし穴を回避することでビジネス価値を高めることに重点をおいているという。

では、その落とし穴とは一体なにか。BICのChris Pilling氏によると、顧客は技術に焦点を当てて間違った方向へ向かいがちだという。今回のケースに当てはめるとブロックチェーン有りきではなく、ビジネス実現のためにブロックチェーンが使われるべきということだろう。

ブロックチェーンはしばしば誇大広告気味に扱われるが、決して一過性のトレンドで終わる技術ではないため、技術に対して熱狂的になる必要はなく。ブロックチェーンを利用したフレームワークにありながら、ビジネスの問題解決のため、より良い方法を見つける可能性もあると認めている。

富士通によるサービスの発表だが、提供先はEMEIAの顧客、つまりEurope、Middle East、India、Africaとなっており、日本含むその他地域にやってくるのはまだ先のことだろう。しかし、5日で実行可能な製品を用意できるフレームワークであれば、これにより開発されたサービスの恩恵を受けられる日はそう遠くないだろう。

参考:富士通The Register