リップル社は11日、フェイスブックの元幹部であるKahina Van Dyke氏をビジネスおよび企業開発部門のSVP(シニア・ヴァイス・プレジデント)に迎え入れたことを発表した。

IoV(価値のインターネット)の実現を目指すリップル社としては、同氏のキャリアが強力な武器になるのではと注目される。

Dyke氏は、フェイスブックのほかにマスターカードにも所属していたこともあり、合わせて20年以上もの期間、金融分野で経験を積んできた。フェイスブックでは、新たな支払い手段や金融サービスの開発に従事し、シティバンクやペイパル、ビザカード、ウェスタンユニオンといった名だたる金融企業とパートナーシップを組んでおり、50カ国以上に対し金融サービスの提供を行ってきたと言う。

そのため、グローバルな金融サービスに何が今必要なのかを実際見てきた人物であり、リップルの国際送金サービスの今後の展開に大きなもたらす人物と捉えることができる。

Dyke氏は、決済分野における今日の一番の課題について問われた際に、「国際送金システムが時代遅れである」と指摘し、「複雑かつ多岐に渡る問題に引き起こす点で最も深刻な問題の一つ」という考えを示した。

約40年前に作られた現在の国際送金システムは、リアルタイムを求める現代のビジネス需要を満たせていないとし、大企業の決済だけを対象にするのではなく少額でも高額でも送金スピードを早く、安くするべきと主張した。

決済分野においては各金融機関がそれぞれ手数料の名目で利用者に対し、負担を掛けることが主流となっていたが、今後決済サービスは金融機関の収益の柱ではなく、当たり前のサービスとしての位置を確立するかもしれない。

庶民が当たり前のサービスを金融機関以外にも使えるのであれば、お金の流通量はさらに活性され、さらに利用する人々も多くなっていくことだろう。

Dyke氏を迎えることで、今勢いがあるリップルのサービスがさらに拡大することも考えられるため、今回の採用に関して大きく期待される。

参考:Ripple