スイスの大手金融持株会社、UBSグループのCEOであるセルジオ・エルモッティ氏は、ブロックチェーンの普及は必然であり、間違いなく絶好のチャンスだと見解を示した。19日、CNBCによって伝えられている。

ブロックチェーンは銀行業界にとって脅威になると言う意見もある一方、エルモッティ氏は銀行が生き残るためにブロックチェーン技術の採用は避けられないと認めている。

エルモッティ氏は、CNBCのジャーナリストである、ミッチェル・カルーソ・カブレラ氏のインタビューに対し以下のように述べた。

「これ(ブロックチェーン技術)はほぼ不可欠であり、よりリソースの効率的な活用のために技術が発展していくでしょう。ブロックチェーンはコストを削減する素晴らしい方法だ。」

また、ブロックチェーン技術によるコスト削減は、今すぐ起こるものではないが、5~10年後といった近いうちに起こり得るという見解を示し、ブロックチェーンは過去10年間で金融機関に対して行われた規制と同じくらい破壊的で極めて重要な存在となると確信している。

しかしながら、ビットコインなどの仮想通貨に対しては同じような価値を認めておらず、依然として懐疑的な姿勢を見せている。

UBS銀行は昨年12月に、バークレイズ、クレディスイス、KBC銀行、スイス証券取引所、トムソン・ロイターなどと組み、イーサリアムを使ったプラットフォーム活用のプロジェクト「Madrec」を推進すると発表している。

同年9月にはBNYメロン、サンタンデール、ドイツ銀行と共に発足したプロジェクト「Utility Settlement Coin(USC)」にクレディ・スイス、バークレイズ、HSBCホールディングス、カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース、ステート・ストリート、三菱UFJフィナンシャル・グループが参加し、ブロックチェーンを使った銀行間送金実験の最終段階に入ったと伝えられた。

エルモッティ氏がブロックチェーンの普及を確信していると見解を示したが、他の金融機関もブロックチェーン導入に前向きに検討、もしくはすでに導入をしている事から今後の流れとしてブロックチェーンを使う金融機関は増えてくるだろう。

参考:CNBC